訪仏なう。* 5歩

訪仏の夏はまだ終わらない―この夏のダイジェスト&More


またまたひと月ぶりの更新になってしまいました…。

この間、書くことがなかったどころかむしろ逆なのですが、ひとまず、筆者の「訪仏」活動や当ブログの近況・速報をお知らせするシリーズ「訪仏なう。」の形で、夏休み最後の日に溜めた宿題を慌てて片付けようとする小学生のごとく、ごく簡単に絵日記ならぬ写真日記風に振り返ってみます。

 

◆2014年7月9日(水曜日) あめ 護国寺四万六千日[東京]

護国寺 四万六千日 開催日時

護国寺 四万六千日 開催日時

7月最初の訪仏活動は、2010年から5年連続で参加している東京・護国寺の四万六千日の法要へ。この日は、都内屈指の美仏として知られる御本尊の如意輪観音(平安時代)も御開帳されます。この日にお参りすると四万六千日分(人が健康なら最大限生きられる寿命=約125年に相当…と毎年ご住職が法話でお話しされます)お参りしたのと同じ功徳が得られるという行事ですが、護国寺の法要では僧侶の太鼓隊による激しい太鼓演奏あり、参拝者ともども長くて速いテンポの観音経や般若心経の読経ありでなかなか爽快感があります。法要に参加して、如意輪様を間近で拝み(内陣での拝観は法要後に参加者のみ)、四万六千日でだけ授与される雷除けのお守りをいただかないと夏が始まらなくなっているここ数年の私です(笑)

本尊如意輪観音も御開帳(四万六千日のほか毎月18日・正月等も)

本尊如意輪観音も御開帳(四万六千日のほか毎月18日・正月等も)

浅草寺の四万六千日同様、ほおずきや朝顔を売る店も出る

浅草寺の四万六千日同様、ほおずきや朝顔を売る店も出る

 

◆2014年7月22日(火曜日) はれ 古代蓮の里&埼玉古墳群[埼玉]

蓮池一面に咲く古代蓮

蓮池一面に咲く古代蓮

朝から非常に暑かったこの日、日焼け覚悟で以前から行きたかった埼玉県行田市の「古代蓮の里」へカメラの練習も兼ねて行ってきました。直接的な「訪仏」ではないですが、蓮といえば清らかな仏心の象徴として仏教とは切っても切れない花、浄土に咲く花ですから^^; とても大きな古代蓮は本当に見事で美しく、聖観音の持物のようなつぼみも、花弁が散った後の花托も、なにか見ていて不思議で神秘的に思えてきます。また、被写体としては完璧で誰が撮ってもきれいに撮れてしまうので、はたして練習になったかどうかは定かではありません(笑)

埼玉(さきたま)古墳群の稲荷山古墳

埼玉(さきたま)古墳群の稲荷山古墳

行田名物「ゼリーフライ」

行田名物「ゼリーフライ」

またこの日は、古代好きとしてこれも以前からずっと行きたいと思っていた埼玉(さきたま)古墳群へも。広大な公園として整備されており、草の緑で覆われた巨大古墳がボコボコと点在しています。古墳の上を歩けるのもこの古墳群の魅力。また、併設の「さきたま史跡の博物館」では稲荷山古墳で出土した金象嵌銘文が書かれた国宝の鉄剣も展示されており、「獲加多支鹵大王(ワカタケル大王=雄略天皇)」の名もはっきり読み取れます。

さらに行田名物のB級グルメ「フライ」「ゼリーフライ」も食べました。名前からは似ても似つかない姿と味(笑)。いろんな驚きに満ちた行田への旅でした。

 

◆2014年7月24日(木曜日) あめ 増上寺別時念仏会[東京]

翌日に盆踊りを控えた増上寺境内と背後の東京タワー

翌日に盆踊りを控えた増上寺境内と背後の東京タワー

今年4月に京都・知恩院で噂の「ミッドナイト念仏」を体験しましたが、東京にもなかなかの念仏体験ができるお寺があります。浄土宗大本山・増上寺。法話でのお話によると念仏には三時の念仏があり、日常で行う念仏、臨終の念仏、そして時を決めて行うのが別時の念仏なのだそうです。増上寺の別時念仏会はとても本格的。もちろん誰でも参加できるのですが、照明を落とし真っ暗になった堂内に正面須弥壇上の阿弥陀如来だけが浮かび上がり、参加者各自木魚を叩きながらの念仏三昧、そして念仏しながらの五体投地は厳かで得難い体験でした。毎月24日、18:30から。床に座るのが辛い方には椅子席も用意されています。

 

◆2014年7月25日(金曜日) はれ 静岡訪仏&静岡市美術館「法隆寺展」[静岡]

夏といえばJR青春18きっぷの季節。若い頃は旅などしない(興味がなかった)生活を送っていましたが、仏像が好きになり各地のお寺を巡るようになってからは、JR乗り放題で安く旅ができる18きっぷの旅を楽しんでいます。春・夏・冬に18きっぷが販売されますが、今年の夏の18旅第一弾がこの静岡日帰り訪仏でした。

静岡市・建穂寺(たきょうじ)の仏像群のうち鎌倉時代の不動明王立像

静岡市・建穂寺(たきょうじ)の仏像群のうち鎌倉時代の不動明王立像

ビルの中のモダンなお堂に安置される新光明寺別院の快慶作阿弥陀如来立像

ビルの中のモダンなお堂に安置される新光明寺別院の快慶作阿弥陀如来立像

まずは、現在無住であるものの、かつて家康の庇護もあり大変な寺勢を誇ったという静岡市の建穂寺(たきょうじ)を拝観。なんと50体もの仏像群が再建された小さなお堂にギッシリ! 秘仏本尊とお前立ちの千手観音及び二十八部衆、平安・鎌倉の2体の不動明王、説法印の阿弥陀、宝冠阿弥陀、大日、立派な仁王等々…。どこから観てよいか迷うほどでした。

続いて、静岡市中心部の2つのお寺で、快慶阿弥陀との再会を果たしました。3年ぶりの訪問。宝台院の御本尊は東京・増上寺の「黒本尊」に対し「白本尊」と呼ばれる伝快慶作の鎌倉時代の三尺阿弥陀像。その名のとおり全身の白めの金泥が印象的な、女性的で柔らかい表情の阿弥陀さんです。

そして、駅近のなんとビルのワンフロアがお堂になっている新光明寺別院で快慶作の阿弥陀像を拝観。お堂はモダンな部屋のようなスタイルで居心地がよく、今回もついつい長居をしてしまいました。快慶阿弥陀さんと時間を忘れて見つめ合うこと45分。完全に二人だけの世界でした(笑)

静岡市美術館

静岡市美術館

最後は、静岡駅前のビルの中に2010年に開館したばかりの真新しい静岡市美術館で、「法隆寺―聖徳太子と平和への祈り―」展を鑑賞。法隆寺の「夢違観音」、播磨の法隆寺と呼ばれる兵庫・鶴林寺の「あいたた観音」、東京・深大寺の釈迦如来倚像と、にこやかな3体の白鳳仏が揃い踏みして話題を呼びました。梅原猛の『隠された十字架』と山岸凉子の漫画『日出処の天子』を読んで以来、その恐ろカッコいい妖しい魅力にどうにも惹きつけられてしまう聖徳太子の像や画像が観れたのも良かったです。『日出処の天子』ばりのクールな美少年キャラの太子画もありましたよ!

 

◆2014年8月16日(土曜日) はれのちあめ 九品仏浄真寺おめんかぶり[東京]

九品仏浄眞寺「おめんかぶり」

九品仏浄浄真寺「おめんかぶり」

この日限定の「おめんかぶり」の御朱印を見せ合う練り供養好きの人々

この日限定の「おめんかぶり」の御朱印を見せ合う練り供養好きの人々

さてさて、お盆中のこの日は待ちに待った3年に一度の九品仏浄真寺「おめんかぶり」。東京で行われる、関東地方に現存する唯一の「練り供養」行事です。3年前に続いて今回二度目の見物。當麻寺など関西の練り供養とはまた違った、ざっくばらんな飾らない雰囲気も楽しいです。またこのお寺には、上品堂・中品堂・下品堂と3つのお堂の中に、それぞれ上生・中生・下生の3体の阿弥陀坐像が安置され、しかも計9体すべて丈六! 駅名になっている「九品仏」という通称はこれに由来します。さらに実は本堂にも丈六の釈迦坐像がいらっしゃるので、浄真寺は合計10体もの丈六仏を擁するお寺なのです!

この日は、関西から来られた方も含めTwitterで知り合った練り供養好きフォロワーさんが集結。おめんかぶりの行事は従来一日2回だったのが今回は午前の1回だけになってしまいましたが、午後は各自いただいた御朱印を見せ合ったり、なぜかかき氷の人気店を2軒はしごしたり、岩手料理の店で練り供養の菩薩さんたちをアイドルに見立てて妄想したり(笑)と一日楽しく過ごさせてもらいました。

世田谷三軒茶屋「かんな」。果肉感たっぷりのかき氷「いちご」

世田谷三軒茶屋「かんな」。果肉感たっぷりのかき氷「いちご」

なお3年後、次回のおめんかぶりは、近年の夏の猛暑のため5月に開催されることになりました。

 

◆2014年8月24日(日曜日) はれのちあめ 仙台市博物館「奈良・国宝 室生寺の仏たち」展[宮城]

仙台市博物館

仙台市博物館

始発で発って18きっぷで列車を乗り継ぐこと7時間以上、 仙台へ。会期最終日になってしまいましたが、仙台市博物館奈良・国宝 室生寺の仏たち」展を観てきました。あの室生寺の諸像が360度から観られるということで、仏像好きの間で話題沸騰だった展覧会。室生寺では何度か拝したことがあるので、開催してしばらくは行くのをためらっていましたが、確かに思い切って行ってみてよかったです。普段の拝観では気づかない発見や、イメージを改めさせられる部分も多々ありました。

弥勒堂釈迦坐像(この像のみ正面・左右からのガラス越し)の、横から観た腹まわりの太さ、鋭く執拗なまでに美しく妖しく刻み込まれた翻波式衣文。金堂十一面観音の放つカリスマ性ある神秘的な表情と、横から間近で観てよくわかった流麗な衣文の効果による美しい立ち姿。そして金堂の鎌倉期の躍動的な十二神将は360度からアングルを変えながら眺めることによって、サイズを超越したダイナミックさや本来ののびやかさを楽しめました。今回この展示方法で一番面白かったのはこの十二神将だったかもしれません。一体一体の個性もよく出ていました。

仙台市博物館は仙台城の一角にあるということで、もちろん本丸跡の政宗公にもお会いしましたよ(笑)

仙台城本丸跡の伊達政宗像

仙台城本丸跡の伊達政宗像

 

◆2014年8月25日(月曜日) はれ 平泉[岩手]

中尊寺金色堂

中尊寺金色堂

仙台で一泊し、翌日は念願の平泉へ初めて行ってきました。普段から阿弥陀好き・浄土好きを公言している私ですが、実はこの世でもっとも極楽に近い場所、平泉へは一度も行ったことがなかったのです。この日レンタサイクルで巡ったコースは、平泉駅→伽羅之御所跡→柳之御所跡→無量光院跡→高館義経堂→中尊寺→観自在王院跡→毛越寺→平泉駅。なんか「跡」ばかりですが、芭蕉が詠んだとおりの「夢の跡」、それこそが平泉なのでしょう。特に、かつて平等院鳳凰堂のような翼廊を持つ阿弥陀堂が建っていたという無量光院跡は現在は未整備の池と礎石だけですが、当時は背後の金鶏山に沈む夕日に阿弥陀を観想したことを想うと、どうにも妄想が止まらないのでした…

国宝・中尊寺金色堂は予想以上でした。華奢ですぐ壊れそうなイメージを勝手に抱いてましたが、もっと堂々とした、まさに「お堂」らしい重厚な建築でもありました。そしてまた予想よりはるかに上品で美しい金箔の輝き。堂内の仏像、螺鈿・蒔絵・彫金等による装飾は本当に精緻の極みで、人の手が生み出したものとも、この世のものともちょっと信じがたいほどでした。旅の前に昭和の大修理の映像を録画してあった番組で観たのですが、それまではかなりボロボロになっていたようで、ここまで蘇らせた昭和の職人たちの技術と情熱にも同時に驚嘆させられました。

毛越寺 浄土庭園

毛越寺 浄土庭園

最後は、毛越寺へ。大きな池の広々した浄土庭園は本当に気持ちいい場所で、夏の東北への旅の締めくくりに相応しい場所でした。そして、岩手県平泉から一路東京へ。帰りも18きっぷで、10時間の旅でした…

 

そして、これから…

この記事を書いているのは8月31日で、学校などはもう翌日から新学期ですが、私の夏の訪仏はまだ終わりません!

◆2014年9月初旬 奈良訪仏(奈良国立博物館国宝 醍醐寺のすべて」展含む奈良快慶尽くしの旅!)&伊賀・亀山訪仏[奈良・三重]

にまもなく出発します。

それが、終わればすぐに秋の訪仏へ。この秋も魅力的な展覧会や御開帳、仏教行事が目白押しなので、いろいろやりくりが大変ですが楽しみです。現在、午歳総開帳中の秩父三十四観音の巡礼にもチャレンジしてみたいと考えています。

 

なお、今回ご紹介したそれぞれのお寺や展覧会のより詳細な訪仏記や写真も改めて記事にしたいと思います(と、そのパターンばかりで執筆も遅れていてすみません…)。

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